『変革リーダーへの進化』(まとめ)

HIRO

8万人のリーダーを調査した結果、7種類の行動理論に分類することができました。行動理論とは、どのように周囲の状況を認識するか、自分の権力や安全が脅かされた時、どのように反応するか、その行動パターンのことです。①がもっとも下位の行動理論といえ、数字があがるごとに上位の行動理論となっています。なお、この行動論理は個人だけではなく組織(チーム)の行動論理にも当てはまります。それでは、具体的にみていきましょう。

①他者利用型【割合:5%】

どんな手を使ってでも勝とうとする。自己中心的で人を操りたがる。「力こそ正義」。
⇒緊急事態や営業に役立つ。

②利害調整型【割合:12%】

不可避の衝突を避けようとする、集団の規範に従う。現状打破には消極的。
⇒オフィス内の「接着剤」として機能し、集団の一体感を高める。

③専門家型【割合:38%】

論理性と専門知識を第一義に貫く、理性的に効率を求める。
⇒個人としての貢献度は高い。

<専門家型から目標達成型になるためには>
専門家型の考え方と周囲の人々の考え方の違いに気づく(相手の考えを傾聴する姿勢)。

④目標達成型【割合:30%】

戦略目標を実現する、複数のチームをまとめて目標を達成させる、マネジャーとしての責任と市場からの要求をバランスさせる。
⇒管理職に向いている、行動志向であり、また目標志向である。
⇒専門家型と衝突することが多い。

<目標達成型から個人尊重型になるためには>
周囲の人たちの異なる世界観を受け入れる意識を高める。対話は決まり切ったことを伝達する手続きではなく、創造のプロセス(目標達成型は目標に疑問を抱かないが、個人尊重型は対話の結果、目標そのものを改善していく力がある)。一方的に指示するのではなく、対話によって褒め、対話によって問題点を指摘する。

⑤個人尊重型【割合:10%】

人間と組織の様々な行動論理を統合させることができる。戦略計画と実績の差を埋めるために、独自の仕組みを考えだす。
⇒起業やコンサルティングに向いている。
⇒目標達成型との違いは、原理と行動の間、つまり企業理念とその実現を目指す現場の仕事との間には必ず矛盾が生じることを理解している、その矛盾は緊張を生み出す一方、創造性を引き出し、さらに成長を求める気持ちを引きたてる。しかし、自らが無意味と判断したルールを無視することがあり、上司や同僚をいらつかせる。

<個人尊重型から戦略家型へなるためには>
チームを戦略的提携や、新組織を構築するための知識と行動を仲間との対話によって身につける、常に自問自答をくりかえす。

⑥戦略家型【割合:4%】

組織と個人の変革を生み出せる、短期的にも長期的にも仲間との間で互いに問いかけや警告、弱点について指摘しあう。
⇒変革リーダーに適任
⇒個人尊重型との違いは、組織に存在する制約や認識を中心に置いていること、そしてこれらは対話によって変えられると考えている点、個人尊重型は行動論理の違う同僚とのコミュニケーションに長けているが、戦略家型は、各人の行動や合意事項が組織に与える二次的な影響について理解している。また、様々な行動論理が集まる集団に人と組織を変革に向かわせるようなビジョン共有に長けている。
⇒衝突を処理する能力に長けている。変化に直面した人の本能的な抵抗を和らげることも得意。有能な変革推進者。「人間同士」「組織同士」「国家同士」の関係に強い関心を示す。

⑦改革者型【割合:1%】

社会の変革を生み出せる、物質的な変革、精神的な変革、社会的な変革を統合的に進める。
⇒世の中の改革を指導できる。
⇒戦略家型が仕事を体系的に処理するならば、改革者型は複数の問題を同時並行に処理する。

参考文献:デビッド・ルーク、ウィリアムR.トーバート「変革リーダーへの進化」ハーバード・ビジネス・レビュー編集部 編『リーダーシップの教科書』、ダイヤモンド社、2018年

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